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もう50年以上も前になるが、大学へ入り始めて目にし、興味を持ったのが人間関係論と人間工学という科目だった。そして卒業後実社会に出て数年経過した頃、ある大企業の課長が

「人間関係を深める会」という名前の飲み会を開催した。当時はその中で最年少だった私は、その課長がとてもたくましく見えた。もう記憶にはないが、豪快な人物で、最後は必ず円陣を組み肩を組んでオオツカヨウゾウの歌を歌った。そのオオツカヨウゾウ課長の真似ではないのだが、以来、人間関係を深める会をいつか開きたいと考えていた。

 

人間関係論は1924年から32年までアメリカのシカゴ郊外にあるウエスタン・エレクトリック社のホーソン工場で行われた実験と調査が始まりで、ホーソン実験またはホーソン研究と呼ばれている。ホーソン実験では工場で温度、環境、騒音などを変化させ作業する職人たちの能率がどう変わるか実験が行われたが、どんなに劣悪な環境で働かせようとも、すばらしい環境で働らかせようともあまり能率に変化がないことが発見された。この実験では常にすばらしい能率を発揮したのだった。

これを分析した結果、工場の職人たちは「自分たちは世界的な実験、ホーソン実験に参加している」という意志が能率を高めたと考えられ、作業環境より人間の意欲、人間関係という部分が能率に大きく影響することを発見した。以来、人間関係論を前提に、生産性を向上させる要因となるのは仲間との感情であり、労働意欲は自己の職務、仲間に抱いている感情により影響されるという考え方がとられるようになった。

 

「ADN48」は生産性や労働意欲などはまったく関係ない。人は生きていく上で、好むと好まざるとにかかわらず複数の人たちと何らかのかかわりを持たねばならない。

その際、すべての人と良い関係を持つことは不可能に近い。人は一人ひとり性別、身長、体重、顔かたちが違い、厄介なのはそれぞれ育った環境も違い、性格も違い、考え方も違う。しかし、多くの人々は、生きていく上で毎日関係を持つ人の数は限られている。特別の人を除いては、一日に何十人という人とかかわりを持つわけではない。そんな小さな世界の中で、毎日をより楽しく健康的に生きるには、やはり良好な人間関係の中にいることが重要な課題となる。どんな世界でも、どんな社会でも親交を深めることが人の幸せに大きく影響することは明らかだ。「同じ釜の飯を食う」間柄になれば親交は深まる。そして思いやりとなり、助け合いとなり、時には愛が生まれるかもしれない。

 

どんな職場でも、毎日気持ちよく自分の任務を遂行でき、ストレスのない生活をすることが、健康にも大きく影響するものだ。私の身近にいる人たちが、大いに良好な人間関係を持ち、

心身ともに健康に過ごせることを願い「ADN48」を開催する。

第一回は北軽井沢の「C#カフェ」、さて、どんな会になるだろう。

 

「窓から逃げた100歳老人」には、禁酒主義者は一般に世界平和を脅かす、とある。

長い間慢性の人間関係欠乏症を患ってきたが、ようやくいい仲間に恵まれた、という場面もある。人間はえてして身勝手で自分本位な動物であるが、自分を含めて、みんなそうなのだと思えるかどうかが大きな問題かもしれない。